江原道東海岸4泊5日の自由旅行ガイド:江陵・束草・雪嶽山・平昌をeSIMで巡る
なぜ江原道の東海岸は「海と雪山」を一本でつなぐ価値があるのか
韓国ドラマの海と、迫力ある雪山を一度に味わいたい。そんな欲張りな願いを、いちばん自然に叶えてくれるのが江原道の東海岸です。この江原道自由旅行は、KTX京江線が通ってから一気に組みやすくなりました。ソウルから江陵まで最短で約1時間54分。日帰りも不可能ではありませんが、せっかくなら江陵・束草・雪嶽山・平昌を北へ一直線に並べて、4泊5日でゆっくり回るのが心地よいリズムです。
この江原道自由旅行のいいところを、ざっと挙げてみます。
- 江陵のドラマ海岸線(正東津・注文津・安木コーヒー通り)から、束草の北朝鮮移民集落アバイ村と水産市場、雪嶽山国立公園のロープウェイ登山、そして平昌の千年杉林と高原牧場まで、一回の旅にまるごと収まります。
- KTX京江線が江陵まで通じたことで、海沿いを北上する動線がとても素直になりました。
- 日程を圧縮したいなら「江陵+束草の1泊2日」をコアにして、平昌と雪嶽山はどちらか一方を選ぶ、という組み方も十分成立します。
つまり、時間に合わせて伸び縮みできるのが、この江原道自由旅行の強みなのです。
4泊5日の行程表:京江線KTXで江陵入り、北上しながら平昌まで
まずは全体像から。京江線KTXで江陵に入り、海岸線を北へ、束草で雪嶽山に登り、最後に平昌の山あいへ抜けるルートです。
| 日数 | ルートの見どころ | 宿泊エリア |
|---|---|---|
| Day 1 | ソウルから京江線KTXで江陵へ(約1時間54分)。江陵市内を半日:烏竹軒、中央市場、安木コーヒー通りで海を眺める | 江陵 |
| Day 2 | 江陵の海岸線:正東津の日の出、注文津『トッケビ』の防波堤、鏡浦台。午後は市外バスで束草へ(約1.5時間) | 束草 |
| Day 3 | 雪嶽山を一日かけて:7/7-1番バスで小公園入口へ(約30分)、権金城ロープウェイ+神興寺+蔚山岩/飛龍滝 | 束草 |
| Day 4 | 束草市内を半日:アバイ村でケッペ(갯배)渡し舟、観光水産市場、大浦港の刺身。午後は平昌の大関嶺方面へ | 平昌(珍富/横渓あたり) |
| Day 5 | 平昌を一日:月精寺の杉並木+八角九層石塔、大関嶺の羊牧場。珍富(五台山)駅からKTXでソウルへ | — |
地図にすると、江陵から平昌まできれいに一本の弧を描いているのが分かります。バスの乗り継ぎが一か所だけ(江陵→束草、束草→平昌)に収まるので、荷物が多くても動きやすい組み方です。
江陵の海岸線:正東津、注文津、安木コーヒー通り、中央市場
江陵は、海そのものが観光地です。まず正東津。ここはBTS『You Never Walk Alone』のアルバムジャケットが撮られた場所で、駅のすぐ脇に海を背にした駅名標のオブジェが再現されています。朝早く着けば、ホーム越しに昇る日の出と一緒に写真が撮れます。
次に注文津。韓国ドラマ『トッケビ/도깨비』で、コン・ユとキム・ゴウンが赤いマフラーを手に初めて出会う、あの防波堤がここです。現地には撮影スポットの案内表示も立っているので、迷わずたどり着けます。
海辺の余韻は、安木コーヒー通りで。古い漁港が生まれ変わった一帯で、東海に面した多層階のオーシャンビューカフェがずらりと並びます。窓いっぱいの海を眺めながら一杯、というのが江陵らしい過ごし方です。古宅好きなら、朝鮮王朝時代の屋敷・烏竹軒もあわせてどうぞ。
お腹がすいたら江陵中央市場へ。40年続く伝統市場で、名物は鶏のから揚げ(닭강정/タッカンジョン)、イカのスンデ、各種の海鮮揚げ。さらに江陵といえば草堂スンドゥブ(순두부)。市内に3店舗あり、スンドゥブのジェラート(순두부젤라또)まで味わえます。
束草:アバイ村のケッペ渡し舟、観光水産市場、大浦港の刺身
束草の名物は、ちょっと変わった「渡し舟」から始まります。アバイ村(아바이마을)は、住民の多くが北朝鮮・咸鏡道からの移民。「アバイ」は咸鏡道の方言で「おじいさん」を意味します。ドラマ『秋の童話(藍色生死戀)』の舞台にもなった場所で、対岸へはケッペ(갯배)という伝統的な人力の手繰り舟で渡ります。乗客自身がロープを手繰って進む、ここでしか味わえない一場面です。
食べ歩きの拠点は束草観光水産市場(中央市場)。名物はイカのスンデ(오징어순대)、イカやエビと野菜のかき揚げ、咸興冷麺、そして揚がったばかりの刺身。さらに足を延ばすなら大浦港(대포항)。円形の漁港のまわりに刺身店が立ち並び、ヒラメや紅ズワイガニが楽しめます。時間に余裕があれば、束草の海辺や永郎湖、海岸沿いのヘパラン(Haeparang)トレイル第45区間を歩くのもおすすめです。
⚠️ 提醒
束草には鉄道駅がありません。ソウルとの行き来は高速バス(東ソウル/ソウル高速バスターミナル、約2.5時間)が基本になります。KTXで来られるのは江陵までと覚えておくと、乗り継ぎで慌てずにすみます。
雪嶽山と平昌:権金城ロープウェイ、神興寺の大仏、月精寺、大関嶺の牧場
雪嶽山の外雪嶽側の玄関口は小公園(소공원)。束草から7/7-1番のバスで約30分で着きます。ここから権金城ロープウェイに乗れば、権金城の城跡まで一気に上がって群峰を見渡せます。往復料金は約10,000ウォン。ハイシーズンは行列が長く、悪天候だと運休するので、天気予報を見てから動くのが無難です。
足元には神興寺(신흥사)。7世紀建立の古刹で、境内には高さ14.6メートルの青銅製・統一大仏がそびえています。体力に自信があれば蔚山岩(울산바위)へ。6つの花崗岩の巨峰が連なる岩山で、小公園入口からの往復は徒歩で約3〜4時間(最高峰の大青峰は標高1,708メートル)。小さなお子さん連れなら、なだらかな飛龍滝や土王城滝のコースが歩きやすくておすすめです。
平昌では、五台山の月精寺(월정사)が見どころです。国宝の八角九層石塔を擁し、山門から金剛橋までの約1キロの参道には1,700本の杉が植えられています。寺への入場は無料、車の駐車料金は約3,000ウォン。そして大関嶺の羊牧場(대관령 양떼목장)。入場料は大人約5,000ウォン、青少年約4,000ウォン。さらに三養牧場は標高約850〜1,470メートルの高原に広がり、雪原の季節は特に絵になります。
季節ごとの見え方も少し触れておきます。9月〜11月の秋は、雪嶽山の紅葉が高いところから下へと染まっていき、10月中旬がいちばんの見頃(蔚山岩・権金城・神興寺のあたり)。春の3月下旬〜4月中旬には、江陵の鏡浦台と鏡浦湖をめぐる約4.3キロの桜並木が咲き誇ります。2026年は3月下旬から咲き始め、4月初旬から中旬に満開の見込みです。
交通とチケット:京江線KTX、鉄道駅のない束草はどう繋ぐか、T-moneyは共通
区間ごとの動き方を一覧にしておきます。乗り継ぎのイメージをつかんでから出発すると、当日が驚くほど楽になります。
| 区間 | 交通手段 | 所要時間/運賃 | おすすめチケット |
|---|---|---|---|
| ソウル→江陵 | 京江線KTX-이음(KTX-Eum)、ソウル駅/清涼里駅発 | ソウル駅から江陵駅まで最短約1時間54分。ソウル駅発約27,600ウォン、清涼里発約26,000ウォン | KTX |
| 江陵→束草 | 江陵市外バスターミナルから市外バス | 約1.5時間 | — |
| ソウル→束草 | 東ソウル(江辺駅)/ソウル高速バスターミナルから高速バス | 約2時間10分〜2.5時間 | 高速バス |
| 束草→雪嶽山 | 7/7-1番の市内バスで小公園入口へ | 約30分 | T-money/Cashbee |
| ソウル/江陵→平昌 | 京江線KTXで珍富(五台山)駅へ | 毎日約12本、ソウル駅と往復 | KTX |
| 平昌→大関嶺牧場 | 東ソウル/南部ターミナルから高速バスで横渓ターミナル、そこからバスに乗り継ぎ | 高速バス約2.5時間、乗り継ぎバス約15分 | 高速バス+市内バス |
⚠️ 提醒
繰り返しになりますが、束草に鉄道駅はありません。ソウルとの行き来は必ず高速バスになります。市内バスはT-money/Cashbee が使えます。江原道には外国人向けの観光タクシー(春川/江陵/束草、約3時間で30,000ウォン、09:00〜17:30、前日までの予約制)もあります。バスは本数が少なめなので、時刻はNaver Mapで確認しておくと安心です。
珍富(五台山)駅は2017年12月22日に開業した新しい駅で、ソウル駅との間を毎日約12本のKTXが行き来しています。平昌から戻る最終手段として、頭に入れておくと予定が組みやすくなります。
季節のイベントも交通計画に効いてきます。1月〜2月の冬には、平昌マス祭りが2026年は1月9日(金)〜2月9日(月)に平昌郡珍富面で開催され、氷上釣り・テント釣り・素手づかみ・伝統そりが楽しめます。同じ時期は平昌・大関嶺のスキーリゾートが最盛期で、三養牧場や羊牧場の雪原がいちばん美しい頃です。少し時期がずれて5月下旬には、UNESCO無形文化遺産の江陵端午祭が2026年は5月21日〜5月28日ごろに開かれ、シャーマン儀礼や仮面舞、シルム(相撲)、菖蒲水で髪を洗う体験などが並びます。
韓国の通信:現地回線の使い放題 vs ローミングの使い放題、どう選ぶ?
この韓国の旅は、地下鉄やKTXの乗り継ぎ確認、レストラン探し、歩きながらのアップロードまで、ほぼ全行程をネットに頼ります。だからこそ、現地で「圏外」「ぐるぐる読み込み中」に困らない準備が肝心です。おすすめするのは使い放題(全行程で容量無制限)の2タイプ。用途に合わせて、どちらかを選んでください。
| 比較項目 | 韓国 現地回線 使い放題 | 韓国 ローミング 使い放題 |
|---|---|---|
| 回線 | 韓国の現地キャリアに直接接続(現地回線) | 海外出口経由のルーティング(ローミング回線) |
| 速度の体感 | 現地回線をそのまま、フルスピードの使い放題 | 全行程で容量無制限、速度は出口次第 |
| 設定の手軽さ | QRコードを読んで設定すれば、すぐ使える | 開通が速く、端末の対応範囲が広い |
| 向いている人 | ナビ・アップロード・動画を多用、韓国の現地ネットを使いたい人 | 軽〜中程度の利用、古い機種、コスト重視の人 |
地図を見ながらバスを乗り継ぎ、写真をその場で上げる――そんなヘビーな使い方なら、韓国の現地回線 使い放題プランが向いています。現地回線に直接つながるので、混み合う時間帯でも比較的安定します。一方で、利用が軽めだったり、少し古い機種を使っていたり、予算を抑えたいなら、韓国のローミング 使い放題プランが手軽です。開通が速く、対応する端末の幅も広めです。どちらの回線がいいか迷ったら、韓国のSKT・KT・LGU+回線の選び方も参考にしてみてください。プランの全体像は韓国のeSIMプラン総覧からまとめて見られます。
なお、2つともに全行程で容量無制限ですが、どんな回線でも100%フルスピードや僻地でゼロ死角を保証することはできません。普段の使い方に合わせて選べば十分です。あれこれ悩むより、AI顧問の星ちゃんに「韓国を5日間、ナビ多めで使いたい」と伝えてもらえば、向いている方を案内します。
出発前に通信を確保しておけば、韓国は安心して走れる
KR PassやT-money交通カードと、eSIM。この2つを出発前に手配しておくだけで、現地での動きが見違えるほど軽くなります。仁川や金浦に着いて電源を入れたその瞬間から、地下鉄もKTXも、ナビも、すぐに調べられます。江陵で日の出を待つ朝も、雪嶽山で次のバスを確認する昼も、ネットがつながっているという安心感が、旅のテンポを支えてくれます。荷物の最後の一つとして、通信の準備をどうぞお忘れなく。